お店の名前の由来を教えてください。

「愛とうなぎ」は一度聞くと覚えていただけるような名前になっていると思います。

コロナ禍に出していたテイクアウトの中で「うなぎ弁当」を出しました。

それで、コロナ禍でも子供を預かってくださった保育園関係者やヤマト運輸などの配達業者、医療関係者の方々に「うなぎ弁当」を感謝の気持ちとして300食ほど配りまくりました。そうしたら、世の中がコロナになれたころには鮨屋なのにうなぎの注文が絶えなくなるまでになりました。

その時に、主人と世の中がこれから殺伐とする中に愛が足りないんじゃないか、それならうなぎに愛と勇気を込めて皆様に配りまくれるお店を作りたいとなったのがきっかけです。それで、それなら「愛とうなぎ」だよねとなりました。

他にも、ちょうどその頃に主人が朝に散歩をしていた時にビートルズの「Love&Peace」が流れてきて「Loveandeel」をひらめいて、

「愛とうなぎ」になりました。 海外も視野に入れているので、外に出たら「Loveandeel」でいいよねというのもあります。

この場所を選んだ理由は何かありますか?

一高(母体のお鮨屋さん)の近くがいいというのと、裏事情をお話しすると煙が立ってもいい建物がいいというのがありました。

本当は私たちが入る直前に中国人の方がされているラーメン屋さんが入る予定だったんですが、一度中国に仕入れに行くとなってそのままロックダウンになり帰ってこられなくなったんです。それで、困った建物のオーナーさんが当初は一階だけの予定だったのを一等貸しの破格で借り手を探していて、とてもラッキーでした。

お店のコンセプトを教えてください。

お客様にはとにかく喜んでほしいですし、口福になってほしいです。

「愛とうなぎ」のうなぎを食べるとまた明日から頑張れそうとそういう気分になってほしいという思いがあるので、そのためのサービスは欠かせません。敷居が高いと感じてほしくなかったので、他のうなぎ屋さんと比べてカジュアルでポップなものしています。

月に一度でも女性一人でも気軽に来て食べられるようにしたいと思ってお店作りをしています。

実際にも、県外から女性が一人で来られてサクッと食べて帰られたこともあってとても嬉しかったですね。

お店自体もカウンターしか作れなかったことを逆手にとって、カジュアルなスタイルにしています。

料理のこだわりを教えてください。

福岡はせいろ蒸しが多いと思うんですが、うちは焼きをしています。

しかも、ガス火で焼くグリラーではなく、毎回炭火でお客様の注文を受けてからお客様の見えるところで焼いていることがこだわりです。

なにより、もともとは鮨屋で米炊きのプロなので南部鉄器でご飯には特にこだわって、都度注文が入ってから炊いています。

南部鉄器で炊くご飯は冷めてもおいしいですからね!お米に関してここまでこだわるうなぎ屋さんは珍しいと思いますよ!

なぜ飲食店を始めようと思ったのですか?

もともと主人は鮨屋のせがれで、鮨屋を継ぐものだと思って育てられていたので自然と飲食の道に進みました。

私はもともと司会業とご縁があって一風堂さんのところで二足のわらじで働いていました。

そこで飲食を経験したことと主人と出会ったことがきっかけです。

周囲への感謝ということをすごく大切にされていると思いますが、そこまでに至った経緯などを教えてください。

何事にも感謝をするということは幼いころから祖父に言い聞かせられてきたんですが、実際に感謝するということが自分のものになったと感じたのは高校を卒業して、いろんな方に出会ってからです。主人も頭ではわかっていても心から何かに感謝ができないというジレンマになった時期に、夫婦で押し問答して理解することで感謝をするということがより強固なものになっていったと思います。なので、スタッフがいてくださることにも感謝ですし、同じ想いを持った方々と一緒に働けているのも感謝だと思っています。

お店を始めた当初・・・この感謝の気持ちがねじ曲がった形で伝わってしまうこともあるんだということを2年前に分かりました。

なのでそこから同じ方向を向いている人たちで走り出さないといけないと思って話し方や振る舞いを学んだことをきっかけに少し変えました。

一押しのメニューはありますか?

うなぎの味が蒲焼、白焼き、黄金焼があります。その中でも黄金焼は独自のネーミングなんですが、鮨屋の醤油で焼き上げた醤油焼きです。これが、香ばしく仕上がっている上に山わさびを乗せて食べるというのがおすすめです。

単品でいうとうなぎ串がおすすめです。福岡では珍しいと思います。うなぎは余すことなく全部食べられるので、例えばひれだったら串に巻いてひれ串だったり、皮串、くりから串はうなぎの首を動かす部分でコリっとしていて美味しいです。

山椒などのサブ商品もこだわっています。香りの高い実山椒の無農薬のものを石臼で丁寧に熱を加えることなくひいた山椒を使っています。

それと、お子様にも入っていいよということにしていて、来店されたときには食べられるお子様であれば少し冷ましたお米とお吸い物をサービスでお出ししています。カウンターにたれなどがあるのでたれご飯にしたり、いくらだけ頼まれていくらご飯にしたりなどでお子様も楽しめるようにしています。

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