Interview

今回は、福岡市早良区の西新にある” 一結 ” の店主にお話を聞いてきました!

  • 店主
  • Taberiiインタビュアー

本日はよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

まずは、お店の名前の由来を教えてください。

一で結ぶと書いて、お客さんに対して絶対に嘘をつかないという意思表示で付けています。お客さんに説明するとき、料理についてはちゃんと答える。例えば、中国産、アメリカ産の食材を使うこともある んですけど、それを国産だと絶対に嘘をつかないようにしています 。国産と言った方が、お客さんも美味しく感じるところはあると思うんですけど、そういうのは好きじゃなかったので、お客さんと私の間で嘘がない一つで結ぶような、複雑ですけどそういった想いを込めています。

名前はご自身で考えられたのですか?

そうです。初めはすごく難しかったですね。 感覚的なものになるんですけど、二つあったら良いと悪いとあるじゃないですか。悪がなくて、良いしかない、「一つ」しかないことになるので、良いだけにしようかなって。 みなさんから「良い名前ですね」ってよく言っていただけるけん、良かったなーって思ってから。

高級感もあって、お店の雰囲気ともぴったりな名前ですよね!
次に、飲食の道へ進まれたきっかけを教えてください。

小学6年生の時に、お姉ちゃんとお小遣いからカップラーメンを買って初めて食べた時にものすごく衝撃を受けて、そいからこんな美味しいものを毎日食べられたら幸せだろうなと思って、最初はラーメン屋になりたいと考えていました。 ただ、母親から「一度和食の方も経験してみたら」と助言をもらって、和食に行ってみたら、和食の魅力にハマってしまったっていうのが、きっかけですね。

和食はどこで学ばれたのですか?

最初は荒戸にある和食料理屋で5年修行して、長浜にある食堂でもう2年ほど勤めました。そこが朝からだったんで、掛け持ちで夜は魚を扱う居酒屋さんでもアルバイトして、また和食料理屋に戻って5年で、計12年ぐらいですね。

和食の魅力はどんなところですか?

「同じものを作れない」っていうのが楽しくてから、味付けとかでも粗炊きとか煮付けもあって。同じものを作り続ける料理となると、もしかしたら自分に合わなかったのかもしれないです。今お店で提供しているものも、毎回味は違っていると思います。固定された味じゃなくて、魚の大きさや種類を見て作り始めるので、これが面白かったですね。

なるほど、同じ季節の同じ魚であっても、サイズが違えば脂ノリも違いますもんね。

そうです!それで、味が違ってくると、お客さんから「今日は硬い」って言われることもあるし、「今日は美味しい」って言われる時もあるし、それがなんでだろうって考えることが楽しいのかもしれないですね。

材料によってレシピも変えられているということですよね。

南蛮漬けや茶碗蒸しなどの、そういった料理はある程度決まっているんですけど、酒蒸しや、煮付け、粗炊き、あと味噌汁とかもそうですよね。その時で変わってきます。今日は少し大きいから少し長く炊いてみようとか、少し濃く煮付けてみようとか、そういったのを見ながら食材に合わせて感覚で変えています。使う調味料は決まっていますけど、配合はやっぱり固定ではないですね。

今後は、こんな料理を作っていきたいなどの将来のビジョンみたいなものはありますか?

作りたい料理が沢山あるので、そこに尽くしていきたいですね。お客さんにこの料理が食べたいって希望をいただいても、材料の都合とかで作れないということもあるので、もちろん何があるのか分からないというのもその日その日のお客さんの楽しみだと思うんですけど、お客さんの食べたい料理をお出しできるようにしたいですね。

素敵ですね。お料理はいつもどのように考えられているのですか?

それぞれの料理に持っている、自分の中にあるイメージで作っていますね。失敗は自分で食べることが出来るので、実際に作ってみてイメージを形にしていく感覚です。

お客さんについてお伺いしたいのですが、どのようなお客さんが良く来られていますか?

年配のご夫婦や会社勤めの方が接待で使ってくださったり 、最近は30代の方が数名で来られることも増えてきた気がしますね。若い方でもリピーターさんでよく来てくださっているので、ありがたいです。

お店を始められたとき、どういったことに苦労されましたか?

1年目、2年目はもうノーゲストの時もありました。1、2年目合わせて、9回ノーゲストの時がありましたね。入っても2組、3組、あと1名の時もありました。段々増えてきていただいて。ただ、1年経った時にコロナ渦になってしまったけんか、コロナ明けてから、爆発的にお客さんが増えたようなイメージはあります。

確かにそうですね。コロナ渦は難しいですよね。

1年経ったときにコロナ渦になって、緊急事態宣言が出て、それでお客さんはほぼ来られなくなりましたね。お店がもう無くなるやろうなって思ったぐらいでした。

場所についてもお伺いしたいのですが、ここ福岡で西新を選ばれた理由を教えてください。

ずっと中洲、西中洲、春吉、六本松で探していたんですが、なかなかピンと来るところが無かったんですよ。ある日、西新にある美容室さんで髪を切っているときに、ふと西新で物件を探してみようと思って、その日に物件を探しに行ったら、「明日から出る物件があります」と言われたときに、何だか不思議な縁を感じて、(一般的には一店舗目として)2階はあまり良くないと言われているんですけど、「自分はそこでやるので、押さえてください」って言って内見もせずに決めました。 だけん、初めはものすごく先輩やいろんな人に「なんで相談せんとか」って言われたんですけど、もともと相談するタイプでもなかったので、もうここでやるって一人で決めました。ただ、1年目はお客さんが来ないっていうのもあったので、やっぱり後悔しましたよ。

福岡にはもともと何か縁があって、選ばれたのですか?

長崎出身なのですが、仕事を探し始めた時に佐世保のハローワークが2時間待ちって言われて、福岡の赤坂のハローワークに行ってみたら、その日ちょうど和食のお店が面接してくれるとなったので、その日に行って、そのままそこで修行が始まりました。なので、佐世保のハローワークがもし2時間待ちじゃなかったら、長崎にしていたかもしれないです。たまたま福岡で住んでみたらやっぱり良いところだったので、お店ももうその勢いのまま福岡で始めました。

次に、イチオシのメニューを教えてください。

イチオシメニューっていうのは無いですね。お客さんが好きなものを食べて「美味しい」って言ってもらえたら嬉しいですね。あとは、リピーターさんが多いので、リピーターさんだったら、「今日こういったのを食べてみませんか?」とかいろんな薦め方が出来て、例えばリピーターさんにお料理を薦めたときに「ん?」みたいな反応があるときは、「あまり興味無いな」と分かるので、「じゃあ、これにしませんか?」とか反応を見ながら、料理を提供して食べてもらえる方が一番良いです。私がお刺身を食べて欲しいなと思っていたとしても、最終的にはお客さんが好きなものを選んで食べてもらえる方が一番良いなと思っています。

料理人の方が自ら接客されるというのが珍しいと思ったのですが、接客で大事にされていることはありますか?

もともと、人見知りで話すのが苦手なので自ら積極的にコミュニケーションを取るっていうのは得意じゃないんですが 、お客さんから「人見知りじゃないでしょう」と言われるくらい、料理についてはちゃんとお客さんにお伝えしています。ただ、自分にとっては当たり前のことをしているだけなので、自分の性格よりも料理の美味しさを伝えたいという思いの方が強いんだと思います。

最後にTaberiiについて感じていること、思っていることはありますか?

TaberiiのTシャツ作られたり、展示会 があったことを聞くと、頑張っていらっしゃるんだなって感じますね。新しく立ち上げられた事業って知っているからですね。なので、そういうことを聞く度自分も頑張ろうって思います。それと決済の時に、皆さん音量上げて「Taberii♪」と鳴らしてくださるので、非常に癒されますね(笑)

ありがとうございます!
インタビューは以上になります。本日はお忙しい中ありがとうございました!

こちらこそありがとうございました!