Interview
〇八ホルモン 博多店様
インタビュー
今回は、福岡市博多区店屋町にある” 〇八ホルモン 博多店” 代表の尾関 幸一郎さんにお話を聞いてきました!
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尾関 幸一郎(おぜき こういちろう)さん
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Taberiiインタビュアー
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本日はどうぞ宜しくお願いします!
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はい!宜しくお願いします。
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まず、お店を始められたきっかけを教えていただけますか?
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もともと〇八ホルモンは宮崎のお店なんですよ。ホークス選手のトレーナーの仕事もしてるんで、宮崎に一年のうち三ヶ月はいるんですよね。トレーニングとか合宿、キャンプで約三ヶ月いる中で、よく通っていたお店が「〇八ホルモン」なんですね。そこで、あちらの社長さんから福岡で誰かする人がいないかなっていうので、自分がやってみようと思ったのがきっかけですね。
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そうなんですね。じゃあ、フランチャイズとして運営されていらっしゃるんですね。
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そうです。でも、お店をするのにそんなに縛りはなくて、宮崎の※「ミヤチク」のお肉を使うっていうだけなんですよ。そこのお肉をメインで出すっていうくらいで、タレも宮崎のタレを使って召し上がっていただいています。だから、博多店のメニューは福岡にしかないものがほとんどです。
※「ミヤチク」は宮崎県に本社を構える食肉加工・販売会社
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尾関さんはトレーナーとしてお仕事をされている中で、〇八ホルモンさんではお料理も担当されていらっしゃるんですよね?
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そうです。僕、高校卒業してトレーナーの道に入って、その当時、30年ぐらい前はトレーナーが少なかったんで、まだ理解があまりない時代だったんですよ。その中で勉強してたので、昼間はトレーナーをして、夜は焼き鳥屋さんでアルバイトをしてました。18歳から6、7年やり続けて、トレーナーの学校も卒業してもずっと並行して続けてました。
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焼き鳥屋さんでは何を担当されていたんですか?
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仕込みから焼きも全部ですね。 飲食の仕事っていうので、ある程度包丁とかも使ってたし、料理もそれなりにやってたんで何の抵抗もなくお店をやろうかなっていう風に思いました。
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お店を始められるときは不安や迷いはありませんでしたか?
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いや、全然そこはなかったですね。飲食店はバイトでは長くしてたけど、経営はしたことなかった。そこは最初はわからんことばっかりやったんですけどね。
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実際にお店を経営してみて、いかがですか?
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まあ、半分半分ですね。大変なこともあるし。でも、自分が動くのが好きだから。全然いいですけどね。暇な時には知り合いと飲めるし楽しいですよ。
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そもそも、〇八ホルモンさんには、なぜよく通われてたんですか?
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僕らみんなスポーツする人間なんで、焼肉は焼肉でも、脂の濃いお肉は食べづらいんですよ。スポーツ選手も私も量を食べるので、やっぱり脂っこいものをいっぱい食べると、次の日動けないんですよね。ただ、〇八ホルモンのお肉っていうのはミヤチクの豚肉でも、脂が少ない部位をメインに使用してるんで、それを食べても翌朝は走れるんですよ。アスリートはお肉は食べたいので、〇八ホルモンの豚ホルモンをみんなで食べても次の日は何の負荷もなくスタートできるんで、よく通ってました。
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ということは、アスリートのかたにとっては赤身肉よりもホルモンが良いっていうことですか?
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ホルモンって言っても内臓全般のことなので、タンもそうですし、ハラミ、ハツ、レバーも含まれます。まあ、基本的に内臓系のお肉で、ホルモンだけど、牛ホルモンより脂っこくないので、さっぱりお肉を食べれてご飯も食べれて、次の日も動けるっていうことで、ずっと前から宮崎で通ってたんですよ。
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どのくらいの頻度で通われてたんですか?
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だいたい行ってましたね。まあ、二、三日にいっぺん程度は。
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結構多いですね!
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食事のローテーションがあるんでね。みんなと食べるからコミュニケーションも取れるし、がっつけるし、スタートはそこですね。
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動くからしっかり食べないといけないけど、どういう風に食べるかが重要なんですね。
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やっぱりね、プロ選手たちは身体がすぐ反応するんです。前の日に脂っこいもの食べたら、今日は魚にしようかなとか。でもがっつけるのはやっぱお肉のほうがいいかなっていうので、体が自然と求めてしまうんです。
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そういう理由で、〇八ホルモンさんによく通われてたんですね。 次に、〇八ホルモンさんの名前の由来を教えていただけますか?
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名前はね、社長に聞いたんですよ。なんか安そうやろうって言ってて、敷居が低いでしょうみたいな。高級なお店には無い感じで、気軽に入りやすそうでしょう?〇(丸)に末広がりの八でね。通りすがりの一見さんでも入りやすい感じの名前というのを言ってましたね。嘘か本当かわかんないですけど(笑)
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そのイメージの通りで、すごく入りやすい雰囲気ですよね。いつでもウェルカムな感じで。
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ありがとうございます。そう思ってもらえるのが一番ですね。
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あとホークスのユニフォームがいっぱい飾ってあったりして、まさに博多店ならでは、という感じがしますね。
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〇八といっても、宮崎から来た人が名前は一緒ですよね?って確認するくらい中の雰囲気も全然違うと思います。 あと、掃除はこだわっていて、綺麗にしています。床もツルツルにして。やっぱり食べる所は綺麗なほうがいいですからね。
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たしかに床もピカピカです!ところで尾関さんのご出身はどちらですか?
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福岡市内です。でも、中洲からこっちに来ることはほぼなくて。大人になってやっと博多区の雰囲気を知ったんですよね。最初の2、3年はよくわかんなかったです。山笠も出たことないし、山笠の流れとかも全然わかんないし。博多はまた全然違うんですよね。昔ながらのいろんなお祭りとか、山笠もちろんですけど、いろんなお祭りがちょこちょことやってあってすごいなと。
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私たちの会社も博多に来て、山笠に参加させていただいたり、飲食店の方々とお付き合いさせていただいて、やっぱりこの土地ならではだなっていうのはすごく感じています。お店を利用される方はやはり周りの方が多いんですか?
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周りの会社員の方もいらっしゃいますし、あと野球好きな方ですね。野球が好きな若い女性とかもいっぱいいらっしゃいます。
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そうなんですね!
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僕はずっと野球のトレーナーをしてたから、選手とのつながりがあるんで、選手のファンの方が来てくれたりすることもあります。シーズン中はテレビで野球を流してるんで、それを見てみんなで盛り上がることも多いですね。
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めちゃくちゃ盛り上がりますよね!
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だから優勝してもらわないとうちも困るんですよ(笑)
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また、春から始まりますよね。楽しみです! お店にはグッズもいっぱい飾ってあって盛り上がりますね。
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野球だけじゃなくて、ラグビーとかバレーボールもありますよ。うちの従業員は、バレーボールチーム作ってやってるんですよ。これが結構強いんですよ。ここでバイトしてた子たちも参加してますしね。僕、高校の指導も長年ずっとしてるから、その教え子たちが代々バイトに来てくれてるんですよ。それと、その子たちが集まれる場所を作りたくて。それがこのお店を始めた一番の目的ですね。
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そうなんですね。よく通ってたからだけじゃないんですね。
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お店を始めたきっかけは、よく行ってたお店だからやってみようかなっていうのがあったんですけど、もともとは、そういう集まれる場所が欲しかったんですね。女子高生のバレーでも、もう27 、8年してるんです。それだけ毎年、卒業生が十何人いるわけで。その子たちが、バイトもしてくれるし、たまに帰ってきて集まれるような場所があったらいいなと。それに、野球の指導もしてたりするんで、教え子たちが来てくれる場所が欲しくてね。それでみんなでわいわい言う場所が欲しいし、やりたいなとずっと思ってて。それで、タイミングが重なって、お店をやることになって。みんなでわいわいしてもらうのが一番嬉しいですね。久しぶり!とかですね。
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教え子さんが多いということなんですが、お店で働かれている方たちにはどのような雰囲気で接しているんですか?
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雑ですね(笑)中学校の時から知ってる子たちですし、親御さんも知ってるから。
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なんだか家族みたいな関係ですね。
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そうなんですよね。だけん、やりやすいですよ。敬語も使わんしね。
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そうなんですね。
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みんな体育会系でやってます。
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お店の店長さんともお付き合いは長いんですか?
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そうですね。店長の娘さんも僕の教え子なんで。
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そうなんですか!もう家族ですね。
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そうなんです。だから前からよく知ってます。
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だからお店に入った瞬間に、温かい雰囲気を感じられるんですね。お店の従業員の皆さんの統一感や元気な感じが伝わります。利用させていただいたときに、店員さんの自然な気遣いがありがたかったですね。
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やっぱりスポーツしてるといいですよね。
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やはり鍛えられているんですね。
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すぐ「すみません」とか「ありがとうございました」って全部言えるから。そういう研修したことないです。お店の研修はレジ打ちだけ。あとはお前わかるやろ?って(笑)
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まさにスポーツの精神ですね。
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何が求められてるかとか、わかるやろうがでいいですよね。とりあえず行けです。 マニュアルも何もない。高校の指導が良かったんですよね、スポーツの指導がいいから。そういう経験が活きているのかなと。 も今回4月に卒業するから、3月で卒業して就職する子たちばっかりだから入れ替えがあるけど。また、教え子を入れようと思ってる。でも、雰囲気はね、変わらんと思います。
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今後もそういう教え子さんたちに入っていただくように考えられてるんですか?
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そうですね。だけん信用できるかできんかっていうのもあるしね。僕がずっとお店にいるわけじゃないから。トレーニング指導とか行ったりして、帰ってくるときは19時とか20時になるから。スタートをしてもらわなきゃいけないんで。その辺はね、料理作るとかじゃなくて、お客さんを迎える準備とか接客はもう教えんでもできるんで、やりやすいですね。
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スタッフの方たちの雰囲気というのもお店の魅力の一つですよね! ちなみに、バレーボールチームの名前は?
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〇八ホルモン。
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あ、そうなんですね!やっぱり。
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卒業生がやってます。強いんですよ。一生懸命やってる。
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お店のオリジナルTシャツ作られてますよね。バレーチームでも作られてるんですか?
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高校のバレーチームではコロナ渦のときに作ってます。あの時期、野球もバレーも試合ができなくて。最後の試合が一発勝負になって。その時にチームで作ろうってなって、バレーとラグビーと野球教えてたんで、全部で200枚ぐらい作ったんです。みんなで試合前のアップの時に着て、それで盛り上がって試合に臨んだ感じです。
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それぞれのスポーツで使う体の使い方が全然違うと思うんですけど、すごいですね。私、野球のトレーナーが専門と思ってました。
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まあ、トレーニングなんで、基本は「体が動いてるか動いてないか」っていう話なので、競技の違いはあまり関係ないです。僕は技術を教える方じゃないから。
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体の作り方ですね。
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そうですね。トレーニングコーチやコンディショニングコーチなんで。
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次に、お店として大切にしていることやポリシーについて教えていただけますか?
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食事の方はやっぱり鮮度ですね。新鮮なものを出すということと、あと、清潔なお店ですね。それだけですね。特にうちのスタイルはお客さんが焼くから、こっちが丁度良い食べ頃で出せるわけじゃないんですよね。だから、新鮮なものじゃないと絶対ダメなんですよ。本当に鮮度が落ちるとすぐに匂いに出てしまうから、それだけは嫌ですね。簡単なことで、しっかり洗えばいいだけの話。うちの料理は調味料とかないから、素材の鮮度が決め手だから、しっかり洗って、ちゃんと処理して出すっていう、それだけなんでね。そこね、手抜いたらどうしようもないんですよ。
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ほかに鮮度を保つ秘訣はありますか?
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こまめな仕入れですよね。だから仕入れの頻度を増やして、期限を決めて処分するっていうことですね。
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そこまで徹底してされてるんですね。 〇八ホルモンさんで、特におすすめのメニューはありますか?
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おすすめはやっぱりミヤチクの豚肉ですね。福岡の方って、豚の焼肉の文化があんまり無いんですよ。でも鹿児島、宮崎って豚の焼肉文化が根付いてるんですよ。それを僕は宮崎に行って初めて知った。ただ、豚肉は鮮度が低いと臭いんですよ。だから皆さん「豚は臭い」っていうイメージを持たれるんですけど、古いものを食べた経験があるからなんです。
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福岡は豚バラは、食べますけどね。
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豚バラはねお肉で冷凍効くんですよ。でもね、冷凍したの触ったらすぐわかるんですよ。
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生の新鮮なものは冷凍できないですよね、味や食感も変わりますよね。
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食感は全然違いますよね。正月とか長期休暇で仕入れができないときは、休みましたね。冷凍ダメだから。冷凍物は一切使ってないんです。全部生です。
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じゃあ、ここに来たらぜひ豚ホルモンを食べてほしいですよね!
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そうですね。豚ホルモンにあまり良いイメージを持っていない方もいると思うので、ぜひ食べてほしい。
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たしかに〇八ホルモンさんのホルモンは臭みが無いですよね!
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その新鮮さをね、一回食べてもらったら分かると思います。
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あと、ホルモン焼きそばも美味しかったです!
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ありがとうございます。これはね、ホークスが主催の企画で優勝したんです。
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そうなんですね!
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はい。で、そのレシピで一年間ホルモン焼きそばをドームで売ったんですよ。
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ドームで売ってたんですか?
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僕が売ってるんじゃないんだけど、グランプリを取ってドームで一年間レシピを渡して売ってました。今はドームでの販売は辞めてますけどね。
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それが博多店では食べれる。
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そうですね。
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ホルモン焼きそばのファンの方も多いんじゃないですか?
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そうですね。もう大体焼きそば頼まれて、あと焼きラーメンも結構出ますよね。あともつ鍋ですね。もつ鍋は二つあって、一般的な醤油のもつ鍋と豚骨スープのもつ鍋ってあるんですよ。海外の方は、豚骨スープのもつ鍋を結構食べられます。締めがラーメンまでいけるから。
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福岡らしいですね。こういったメニューも尾関さんが考えられるんですか?
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そうですね。でも醤油のもつ鍋はもともとご夫婦で長年やってこられた知り合いのお店がたたまれるから、そのレシピを全部引き継いだんですよ。醤油屋さんからすべてなんもかも。それが美味しいんですよ。それ食べてほしいですね。そこはね、吉本芸人さんたちがよく行ってたお店なんですよ。
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そうなんですね。
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昔、舞鶴に吉本の福岡事務所があったんですよ。その裏でやってたお店なんですよ。だから吉本とかプロ野球選手とかがいっぱい来るお店で。それで、もつ鍋が復活しましたって芸人さんに伝えたら、みんなですぐ来てくれて。 ぜひ、焼き物と、ホルモン焼きそばと、モツ鍋は絶対食べてほしい。
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お料理の魅力もたくさん伝わってきました。やっぱり新鮮さにこだわっているのが大きいですよね。
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そう、もつ鍋のホルモンも新鮮な生のこだわったもの使ってるから、食べてもらいたいですね。
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お店のそのメニューは尾関さんが考えられていらっしゃるってことなんですけど。アイデアはどのように生まれるんですか?
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食べに行ったりして、こういう使い方してるんだなとかですね。でもそんなにおしゃれなメニューも出しきれないし、とりあえず、これがあったらいいなと思うものを出してます。
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お付き合いが多いから、こういうのいいよとかって話があるんじゃないですか? もつ鍋の醤油も、そうした付き合いの中で生まれたメニューですよね。やっぱり尾関さんの長年の人とのつながりの中で作られたお店なんだなと思います。
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タイミングもね、丁度良かったんですよ。醤油のもつ鍋を考えていた時に、もつは良いのあるけど、スープがなかなか決まらなかったんですよ。ちょっと難しいなと思ってた時にそういう話が来たから、すぐにありがとうございますって言って。自分で作ると難しいですよね。なんか偏っちゃうんですよね。そういう時でタイミングも良かったですしね。その店にも僕よく行ってたんで。
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丁度良いタイミングでそのお店の味を引き継ぐことになったんですね。 最後に、Taberiiについて最初どのように思われたのかを教えていただけますか?
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いやぁ、良いなと思いました。すぐに理解できました。福利厚生で、「あ、みんなそうすればいいのにな」って思って。だから、すごく良い福利厚生で社員の方に還元できる。そしてお店側も決済手数料取られること無いし。ありがたいですね。でも今の時代、キャッシュレスだからね。正直、その手数料って痛いなっていうのはありますよね。金額が大きくても小さくても取られるんだなと思ったらですね。
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今日もお知り合いの方がお店にいらっしゃってましたね。本当にみんなが集まる場所なんだなっていうのはすごく感じました。お店全体で、料理にも、スタッフの方たちにも愛が込められてる感じです。
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本当ですか?よかった。
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本日は貴重なお話ありがとうございました! 最後に写真を撮らせてもらっていいですか?
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はい!〇八のTシャツ着てきましょうか!