Interview
MYMONnakamise様
インタビュー
今回は、福岡市博多区中洲にある” MYMON nakamise” オーナーの北澤 博さんにお話を聞いてきました!
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北澤 博(きたざわ ひろし)さん
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Taberiiインタビュアー
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今日は宜しくお願いします。
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はい、宜しくお願いします。
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まずは、お店を始めたきっかけを教えていただいてもよろしいですか?
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僕は大学卒業後は、ケーキ屋に就職したんですよ。その4年後ぐらいに僕の友達から夜暇やったら、バーを手伝ってくれんかという形で誘われたのがきっかけで、このお店の元オーナーが立ち上げたMYMONの大名店で働き始めましたね。将来は自分の店を持ちたいなと大学ぐらいからずっと思ってて。
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最初はケーキ屋さんで働かれていて、そこからバーの世界に入られたんですね。
そもそも最初にケーキ屋さんを選ばれたのは、どのような理由だったんですか?
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僕はバブル世代なんで、卒業する時にはすごく良い給料やボーナスがもらえる会社があったんだけど、卒業したと同時にバブルがはじけるぐらいのタイミングになって。まあ、たまたま合同説明会に行って入り込んだのがケーキ屋さんっていう感じです。
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実際、ケーキ屋さんでは、どういったお仕事をされていたんですか?
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ケーキを作っていたというよりは、師匠がいて、その補助みたいな感じ。クッキーを焼いたり、チョコレートを作ったり、お菓子全般を作ってたという感じかな。
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もともとお料理はお好きだったんですか?
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好きだったんです。小学校ぐらいから、親がいない時は料理を作ったりするのは好きだった。ものづくりは好きだったのかもしれないですね。
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そうだったんですね。その後、どのようにして今のお店のオーナーになられたんですか?
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バーで働き始めてからは、昼はケーキ屋、夜はバーという生活を1年くらい続けて、ケーキ屋が朝早いから、朝方まで働いた後に1時間くらい寝て、朝6時にはまた仕事に行く、そんな毎日でしたね。
昼休みの時間もダッシュでバーに戻って片付けをして、それが終わったらまたケーキ作りに戻るという感じで。
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それは相当ハードですね。寝る時間、ほとんど無かったんじゃないですか?
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そうね。でも若かったからね。お客さんが遅くまでいることもあったから、そのまま朝まで働いて、その足でケーキ屋に行ったこともあるね。
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かなり限界の働き方ですよね。
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クッキーを抜きながら寝てましたもん。ドイツ人の師匠にドイツ語で怒られて(笑)。何言ってるかわからんけど、なんか怒っとうちゃろうね、ていうのはわかる。でも、さすがにこれを続けるのは厳しいなと思っていたときに、オーナーから「昼の仕事を辞めて、一緒にやらないか」と声をかけてもらって。それをきっかけに、26歳のときにMYMON大名店でバーの仕事に専念した。そこから4年後に西中洲店をオープンして、大名店は別の方に任せて料理屋にしたんですよね。その後、キャナル店やnakamise店を立ち上げる流れの中で、僕もそれぞれの店舗の店長を務めながら運営に関わっていったね。 最終的に、nakamise店の店長を続ける中で、5年後にMYMON nakamiseを買い取ることになった、という感じやね。
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全部のMYMONさんのバーを店長さんとして見られてたんですね。
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そうやね。あと、大名店の時からずっとお店のお花を生けてて。最初はオーナーがしてたけど、「もうあんたしぃ」みたいな感じで僕がずっと全店生けてました。今はnakamiseだけですよ。あとはみんな各店舗の店長がしてます。 僕が辞めた後にくうてんの店舗ができて、キャナル店は無くなって、今、MYMONの名前が付く店舗は4店舗かな。オーナーは白金とくうてん。僕はnakamise。西中洲は後輩がオーナーやってるんですね。今は3人オーナーがいるっていう感じ。 流れとしてはこんな感じやね。だから店を出そうとか、こんな店を作ろうとかって強く思ってやったわけじゃなくて、いろいろなタイミングが重なって、こうなったという感じですね。
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そもそも、北澤さんはお酒はお好きだったんですか?
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今思えば、そんな好きでもないかも。 コンセプトにつながってくるかもしれないけど、僕はお酒そのものよりは楽しければいいなという感じなんですよ。まぁ、お酒の特徴を聞かれることもあるんで、ある程度は勉強しておかないといけないけど。「好きなもの飲みぃよ」って思うくらい(笑)。 だって世の中にはバーテンダーなんていっぱいおるもん。 それに、最近気づいたんやけど、うちバーじゃないんよ。飲み屋(笑) みんなバーとしてくるけん、カクテルが美味しいとか勘違いしとる。こないだ飲み屋に変更した(笑)
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いやいや、お酒も本当に美味しいですし、雰囲気も素敵です。
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いや違う。もう味の素をポンポンって入れただけ。カクテル用の味の素がある。魔法の粉(笑) いや結局は僕はここの空間、空気を売ってると思うんですよ。だって、本当にバーがメインだったら、お店にこんなお花生けんでいいもんね。
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他のお店もお花を生けてらっしゃるんですよね?コンセプトとして空間を楽しむっていうのがMYMONさんにはあるんですか?
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あると思いますね。
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すべてのお店に関わってこられたからこそ、そのスタイルを受け継いでこられたという感じですよね。
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まあ、俺なりに勝手に理解してる。それもオーナーが聞いたらそんなこと教えとらんって言うかもしれないね。だから各店長で考え方が違うと思うよ。
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なるほど。お店ごとにスタイルがあるんですね。 つぎに、お店の名前の由来を教えていただけますか?MYMONの由来について教えてください。
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あ、話してない?だって俺、元々のオーナーじゃないけんね。今オーナーではあるけど、作った人じゃないけん。 うちのオーナーが末次敏郎っていう名前で「敏」の縦分割で「毎」「文」。「「毎(MY)」は英語の所有格の"MY"、「文(MON)」はフランス語の所有格の"MON"。オーナーが自分の好きなものを店の中に集めたって感じ。まあ、今のnakamiseはもう全然違いますけどね。俺が勝手にいろいろ置いて、ちょっとぐちゃぐちゃになっとるけど。でも、和でも洋でも、自分が好きなものを集めれば、居心地のいい空間になるはず、悪くなることはないっていう考え方からかな。
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すべて空間の作り方なんですね。
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そうそう。うちのオーナーが作り上げた空間だね。
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いいですね。つぎに、お店の一押しのメニューを教えてください。以前伺った時はフレッシュなフルーツにこだわってますっておっしゃっていましたが。
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まぁ、その時々で季節のフルーツは買ってますよっていう事実(笑) あ、でもおすすめは高いワインとシャンパン(笑)。300万のロマネコンティ。
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えっ、あるんですか?(笑)
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ない(笑) これっていう一押しは無いけど、うちは手作りのアンプとお花を見ながら、お酒を楽しんでもらいたい、お好きなお酒をどうぞという感じ。お酒が飲めなくても、フレッシュな美味しいノンアルコールジュースとかもあるから、女性も来やすいと思います。カップルで来られる方も多いので、男性はお酒を飲んで、女性は軽めのカクテルや季節のフルーツを使ったドリンクを楽しむ、みたいなスタイルが多いかな。 うちは日本酒はないんよね。基本的にはウイスキーとカクテルとワインがメインかな。あとコーヒー、お茶もあるね。ノンアルコールもある。あと、マスターのくだらないおしゃべりもあるね(笑)
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おしゃべりしながら過ごせますね。
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食べりぃじゃなくて、しゃべりぃやけど(笑)
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うちにしゃべりにおいで「しゃべりぃ」っていうことですね!
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いいね‼
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あと、お店に飾ってある絵のこともお伺いしたいんですが、先生とは長いお付き合いなんですよね?
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そうですね、たまたまこの絵の作者の鶴田先生がここに飲みに来たのが、僕が独立する5、 6年前かな。オーナーになる前から、常連さんとして通ってくださっていて、それがご縁で、この絵を飾ることになりました。 この絵を見たくて来られるお客様もいらっしゃるし、先生の個展を見て興味を持たれた方が、お店に足を運ばれることもありますね。
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個展を見た方が、ここにも来られるんですね。
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うん。先生のプロモーションビデオにうちの店が映ってて、ここでインタビュー撮影したんで、それを見て来られたお客さんもいらっしゃいますね。二つの絵の中の女性の表情が少し違うのは、当時の女性のイメージだと思うね。先生曰く現代美人画を作りたいみたいなことを言ってたし。昔の歌麿みたいに日本の美人を表現したいと。いやぁ、山下さんそっくり(笑)
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ありがとうございます(笑) この絵もMYMONさんの中に入った時に印象的ですもんね。お花とこの絵が特に印象的です。 あと、内装で言うとランプもこだわられてるって以前おっしゃってましたね。
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照明ね。そうそう、ウシオスペックスっていうハロゲンランプで、今は製造中止になってもう無いんよね。
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このライトはここをオープンした時からですか?
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そうですね。西中洲店も最初は一般的なダウンライトを使いよったけど、ウシオスペックスが良いということで、ずっと使いよったんやけど、もう今ないけん。これからどうするかを考えてます。
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切れたらどうされてるんですか?
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いまは、他のハロゲンのに変えていってるよ。ウシオスペックスのランプは光が柔らかくて、ピンスポット的な照明を作りやすかった。LEDにしてたらこんなん出らんらしいんよ。LEDのメーカーの営業の方が来て安くなりますよって言ってたけど、これ出来ます?って聞いたら、今の技術ではまだ無理ですって帰っていった。すみません、自分が来るとこじゃなかったですねと。でも、わかってくださってよかったなって、ちゃんと照明のことを考えて営業されてるんだなと思って、ただ単に安いだけじゃなくて、雰囲気を理解してくれて、その営業マンは凄かったね。 うちのオーナーは「アンプと光でお客様を抱いてあげる」って言ってたね。音と光でお酒を楽しんでもらいたいという考えだね。
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北澤さんもそういうお考えで合ってますか?
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あんまり考えてない(笑)楽しければいい。それが一番。やっぱり楽しんでもらいたいってことですね。でも嫌いだったらしないしね、結局今話してるのは全部アナログやん。光もそう。これもアナログ。だからアナログが好きなのかな。
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じゃあ、つぎにこれからの展望をうかがっても宜しいですか?
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まあ、変わらずにやっていきたいですね。そこまで力んでないです。変わらないで、また来た時に「あ、前来た時と同じだ。」みたいな空気でありたいですね。まあ、いろいろなものは進化していくけど、空気感は同じで一定でありたいです。ホッとするような。内装とかも変わるかもしれないけど。イメージとしては学生時代行ったところがそのままご夫婦が続けてるみたいな感じかな。もしかしたら味はもっと美味しくなっているかもしれないけど、基本的にはあんまり変わらないってことだよね。
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変わらずに、ですね。よくわかりました! では、最後にTaberiiについてお話しした際の率直なご感想を聞かせていただけますか?
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まず一つはTaberiiを立ち上げた平木くんだけんよ。それしかない。高校の後輩だからね。それに、いろいろなQRコード決済サービスがあるけど、飲食店にとってはデメリットが少ないやん。それやね。メリットしかない。何も考えなくてもいいから。もうそれしかないよ。他のやつは手数料持っていかれるけど、手数料がかかんない。入金手数料がちょっとはかかるけども、それ以外はほとんど負担がない。置いてても別に契約料発生するわけじゃないしね。あと、後輩だということです。それだけよ。
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後輩愛が素晴らしいですね。
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仲間ね。それしかない。
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そうやって北澤さんは人とのつながりを大事にされてきたんだなと思いました。
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そうやね、お店に置いてあるものはほとんど後輩からもらったものが多いしね。
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今日は以上になります! 本日はありがとうございました。
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もっと詳しく知りたかったら飲みに来て聞いてほしいね!